母の過去

2006年11月8日 きのう
今日私が一人で夕食を食べている最中、隣で勉強していた母と思い出話になった。普段、ご飯を一緒に食べることはほとんど無く、同じ時間にリビングに同席することもめったにない。
なかなか複雑な家庭環境を形成しているので、そのことはたいした問題ではないのだが。こういう流れになったのは久しぶりに早めに帰宅できたからかもしれない。

初めて、結婚する前の母の昔の事情を聞いた。
彼女は壮絶な苦労人だ。私には背負えないようなものを背負って生きてきたらしい。未だに言葉を濁すのだから、相当なものであったようだ。
確かに彼女が日々楽しく、豊かに暮らしてきたのではないことを感づいてはいたけれど、やはり反発心や複雑な心情を拭いきれなくて客観視できなかった。自分が生きているのは、彼女が生かそうと思い続けてくれたからだ、という事が判った。
それが愛かどうか、価値云々は別として。
私の暗黒時代は常に彼女の傍にあった。
母、という存在が実感を持って母であることを知る機会に恵まれたことは大きい。

自分の中でこの手の感情に折り合いをつける、というのことが私には簡単ではない。この「ゆらぎ」を言葉に出来るか否か、客観視できるか否かによって、生きていることそのものを捉えかたに大きく影響が出る。
私はやはり良くも悪くも少しは大人になっているのだ。
心なしか、残念であるが。

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渦

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