洗練

2006年6月22日 すてき
歌を浴びた。

目を見張るほど明快に洗練されていく空間&時間、構成。言葉。
今までの停滞が嘘のように、隅々まで血が行き渡る感覚があった。
これで、いい。
今は淀みなく、ゆく河の流れのように巡らせていて欲しい。
声に迷いが無い。それだけで了解できた。全身で聴く、浴びるという言葉が相応しい。私の中に迷いが無いことも同時に了解できた。

生きているだけで、歌っているだけで、人間であり全てが一つの作品であり、小さな積み重ねや変化そのものに価値がある。そしてそれらの其の時々の限定条件下に生まれ、同時に消え去っていき、消えたことによって存在を認識できる全ての一つ、それらが充満した空間を収める幻想の箱に、意味がある。箱自体はガラクタであるのに。
そのものと対峙すること、そこに意味は無くても其の空間を共有することによって私の中に形のない何かがあることが理解されうるならば。しかしまだ、この場に居続けることを否定する必要は無い。

そして、この場に居続けることは能力への偏愛の極地なのだと思う。どんなに不定形、不安定で、歪んで、時にとげとげしく仇となる要素があったとしても。見つけてしまった鮮烈な解答を保護することしか出来ない。何も生み出せない劣等感に直結した、私の強さなのだろう。

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渦

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