走馬灯

2006年5月13日 きのう
夢を見た。

懐かしい人、大事な人、ずっと会いたいと思っていた人などにもう一度出会う夢。光が満ちてとても明るくて、みんな幸せそうで、本当に温かい気持ちになって、このまま今死んでしまっても悔いは無いと実感する夢。

目が覚めたとき体が冷たくて、怖かった。死ぬのかと思った。

「久しぶりだね、こうやって一緒に歩くのは。」と静かに言って。私の手首を昔と同じように掴んで、私の歩くペースに合わせて早足になっている彼女の足音が徐々に自分のものとずれていく。あ、っと思った瞬間に握られていた手首の感覚だけが残って、夢が終わった。

目が覚めたあと、夢の内容を思い出して少し心が和らいだ。彼女に会いたいといつも心の隅で思っているのだけれど、そうはいかない現実がある。
現実とは別の処に本当の感情がある。それは伝わらないだろうけれど、想っていたいと思う。伝えたいはずのことが伝わらないことは気づかないけれどストレスなのだろう。溜め込んだ矛盾を処理するための夢だったのかもしれない。それで良いのだろう。人を想うことは単純ではない。

ところが、後で気づいた。一人、足りない。私の人生を物語るとするならば、決して欠かすことの出来ない人物がこの夢に出てこなかった。彼が出てきていたら本当に満足してしまって、死んでいたかもしれない。なんていうのは冗談だけれど、そこに何か意味があるのか、一日中考えた。別に答えは無いけれど、彼の死に際を照らす走馬灯に私は登場しないのかもしれない。

…現実味が無くて、本当に楽しい、夢のような夢だった。

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渦

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